秋から冬にかけては、血圧が上がる人が増える話をいたしました。
秋から冬だけに限らず、中高年には1年を通じて高血圧の人が大勢居ます。
かかりつけの病院で血圧の数値外反母趾高いと指摘されている、健康診断の結果血圧の数値が高かったなど、高血圧を気にされている方に向けて、血圧に関する話をいたします。
前回と重複することも述べますが、野口整体では血圧についてどのように考えているかお話しします。
血圧が上がることは悪いことか?
血圧が上がることは一概に悪いとは言えません。
なぜ一概に悪いとは言えないのか?
心臓は血管が収縮したり血液に粘り気ができたりして流れにくい箇所があれば、血圧を上げてでも全身に血液を送ろうとするからです。
例えば、血管の壁に中性脂肪や悪玉コレステロールが付着して血液に粘り気ができたとします。
体は、血圧を上げてでも全身に血液を送ろうとします。
手足の末端まで流れる血液や脳に流れる血液が滞れば、どうなるでしょう?
酸素や栄養が届かなくなり、末端の細胞や脳細胞は壊死してしまいます。
高血圧とは体に備わっている安全装置です。
血圧の数値よりも血管の柔軟性が大事
血圧の数値よりも血管の柔軟性が大事なことには、根拠があります。
水道のホースを思い浮かべてみましょう!!
水道のホースが破裂するときは、水圧よりもホースが劣化して破裂することが多いと思いませんか?
ホースが柔らかければ、水圧を上げても簡単には破裂しないはずです。
血管も同じように、血圧よりも血管の柔軟性の方が大事だと言えます。
血圧を下げることは危険なこと
WHO(国際健康機関)では正常な血圧の数値として、最低血圧が85㎜Hg最高血圧が130㎜Hgと定めています。
最高血圧が150㎜Hg辺りだと高血圧とみなされ、病院では高圧剤を処方します。
しかし血圧の数値が高いからと言って、降圧剤で下げることは危険なことです。
先ほど述べたように末端まで血液を送ろうとしているのに降圧剤で下げたら、脳や末端まで血液が届かなくなります。
その結果、脳梗塞や末端の血管や細胞が老化して硬くなるといったトラブルが生じます。
減塩生活について思うこと
高血圧の原因としてあげらることは、過食、加齢による体の硬直、肥満、喫煙、運動不足、塩分の接種です。
ここで減塩生活について、述べます。
1日の適正な塩分摂取量は、男性が7.5g女性が6.5gと定められています。
この基準値には疑問が湧いてきます。
例えば夏に汗をガンガン流しているスポーツ選手や屋外で汗を流している労働者と1日の大半を冷房が効いた部屋で過ごして汗を流さない人にこの基準値が当てはまるのでしょうか?
また冬と夏とでは同じではないし、住んでいる地域でも同じではありません。
考えてみたら、ご理解いただけると思います。
冬が寒い東北地方では塩辛い漬物や塩分が多い塩鮭などをよく食べます。
塩分を多く摂らなければ体温を維持できないからです。
減塩生活をすると、体温が下がったり心臓の収縮が鈍くなったりするトラブルが起きます。
話は変わり、知人で減塩生活をして体調を崩した人が居ます。
手足が痙攣して病院で3日ほど入院したと聞きました。
診断された症状の名前は、低ナトリウム血症でした。
おさらい
血圧が上がれば、脳の血管がプツンと切れるのではないかと心配している人の役に立てば幸いです。
個人的には降下剤で血圧を下げるより、運動習慣を取り入れる、喫煙や食べ過ぎの習慣があればやめる、暑い夏には汗を流す、このようなことを優先するべきではないか!このように考えています。
降下剤に依存する前に自分でできることを実行する、自律心を持つことが大切です。
整体では高血圧の対処として腕を弛める、胸椎8番と側腹(そくふく)という脇腹の部分を弛める調整を行います。
前回のなぜ秋から冬にかけて血圧が上がりやすいのか?で書いている内容と同じです。


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