骨盤の動きと自律神経の関係で述べているように、右の骨盤と左の骨盤は動きが異なります。
右の骨盤は上下に左の骨盤は左右開閉に動きます。
それでは右の骨盤が上がっているか下がっているか、左の骨盤が開いているか閉じているかをどのようにして判断するか?
その観察の仕方を説明します。
右の骨盤の観察

相手に仰向けになってもらい、太ももに手を当て骨盤の出っ張ったところまでスライドさせます。
骨盤の出っ張ったところは上前腸骨棘と呼んでいます。

上前腸骨棘に指が触れたとき、左右のどちらかが高いか?
右が左より高ければ右の方が上がっている状態、右が左より低ければ右が下がっていると判断します。

左の骨盤の観察
左の骨盤の場合は、左の上前腸骨棘が右の上前腸骨棘より中心に寄っているか、離れているかで判断します。
仰向けで観察するのが難しければ、うつ伏せになってもらい左右の上前腸骨棘のどちらが地面に近いかを判断するやり方もあります。
※他の観察の仕方
左右の骨盤の状態を判断するやり方は、座位でも可能です。
正座になってもらい、左右の肩の高さと膝の位置を比べます。
左の骨盤が開いているときは、大概左の肩が右の肩より低く、左の膝が右の膝より前に出ています。
右の骨盤が下がっているときは、大概右の肩が左の肩より低く、右の膝が左の膝より前に出ています。
二宮整体では骨盤は左右均等の状態が健康だとは考えていません。
右の骨盤が左の骨盤より上がっている状態、左の骨盤が右の骨盤より閉まっている状態が健康だと考えています。
骨盤が歪む原因
右の骨盤が上がったり下がったりする原因と左の骨盤が開いたり閉じたりする原因は以下のとおりです。
右の骨盤は、消化器、呼吸器、副腎と関わっています。
これらの臓器に異常があれば下垂します。
癌の患者や免疫力が低下している人も下垂します。
左の骨盤は、食生活、運動量、睡眠、精神面、季節に影響されます。
食べ過ぎると開き、小食のときは閉じます。
運動不足だと開き、運動量が多いと閉じます。
寝過ぎは開き、寝不足だと閉じます。
頭が緊張したときは閉じ、緊張がゆるんだときは開きます。
朝は閉じ、夜は開きます。
1年を通してみると、12月25日辺りが1番閉じ、8月15日辺りが1番開きます。
女性の場合、月経と出産をはじめ女性ホルモンからも影響されます。
月経前後は開き、排卵前後は閉じます。
産後は左右交互に閉じます。
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