頭部にも体を調整する便利な箇所があり、体に異常があれば弛緩するか硬直します。
その箇所を整えると、いろいろな不調が改善します。
頭部には調整箇所が5か所ある
野口整体には頭部を調整する第一調整点~第五調整点と呼ばれる調整点があります。
操法のとき頻繁に使うので、解説いたします。
頭部第一調整点

体の正中線上で髪の生え際です。
迷走神経の過剰反応があるときに硬直し突出してきます。
花粉症があるときに調整する箇所です。
仰向けに寝ている相手の頭上に座り、四指を前頭部に起き親指を重ねたまま愉氣します。
頭部第二調整点

両目と両耳が頭上で交わった2点です。
自律神経の交感神経の緊張が強いとき、主に右側が硬直しています。
相手に座ってもらい、背後から四指を側頭部に当て左右の親指で愉氣します。
不眠症・パニック・ヒステリー・かんむしで使う調整です。
頭部第三調整点

耳の真上と正中線が交差する点です。
興奮状態を抑制する効果があり、心臓と肛門とも関係します。
頭部第三調整点を直接調整するときは、右の絵のように行います。
パニックやヒステリーのとき、女性が生理中でイライラするとき頭部第三調整点から右側頭部第二調整点にかけて指の腹で掻くように愉氣します(左の絵)。
痔がある人にはうつ伏せに寝てもらい、左側に座ります。
左手は頭部第三調整点に右手は親指と人差し指で柔らかく尾骨を包み込むように挟みます。
そのまま両手を対応させ愉氣します(真ん中の絵)。
頭部第四調整点

両目の裏側にある2点です。
左の骨盤が開いているときと左の後頭骨が下がっているとき、左側の皮膚の表面がブヨブヨして圧痛店が現れます。
相手に座ってもらい背後から額に手を当て、反対の手の四指で側頭部を支え親指で愉氣します。
めまい・耳鳴り・乗り物酔いのときも、左右どちらかの第四調整点がブヨブヨしています。
ブヨブヨしている方に同じ調整を行います。

同じ姿勢で軽く小指側で叩くやり方もあります。
頭部第五調整点

正中線上、後頭部から正中線上にかけてくぼんだところにある調整点です。
眉間の裏あたりにあります。
呼吸器の調子が悪いときに使います。
呼気に難があるときは硬直し、吸気に難があるときは弛緩します。
相手に座ってもらい、斜め後ろから膝立ちになります。
額に手を当て反対の手の四指で後頭部か首筋に当てます。
親指で愉氣します。
呼気に難があるときは上から下に向け、吸気に難があるときは下から上に向けます。
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